2023年劇場鑑賞 ★★★☆☆ 映画

『とべない風船』多島美に心を癒される傑作ヒューマンドラマ

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『とべない風船』アイキャッチ画像

ABOUT THE MOVIE

とべない風船(2023)
製作国:日本
監督:宮川博至
脚本:宮川博至
出演:東出昌大、三浦透子、小林薫、浅田美代子、原日出子、堀部圭亮、遠山雄
上映時間:100分

公式サイト

シネちゃぶ度チェック

★★★★★:おデブが主役/完全なる癒し!
★★★★☆:おデブが準主役/大活躍!
★★★☆☆:おデブが脇役
★★☆☆☆:おデブがチラリ映る
★☆☆☆☆:全然いない…

予告編&あらすじ

【シネちゃぶ度:★★★☆☆】

多島美が連なる瀬戸内海の故郷を舞台に恋人でも家族でもない二人の永遠に晴れそうにない心の行方—。

陽光あふれる瀬戸内海の小さな島。数年前の豪雨災害で妻子を失って以来、自ら孤立している漁師の憲二(東出昌大)は、疎遠の父(小林薫)に会うために来島した凛子(三浦透子)に出会う。凛子もまた、夢だった教師の仕事で挫折を味わい、進むべき道を見失っていた。

凛子は島の生活に心身を癒されていくが、憲二の過去を知って胸を痛める。最初は互いに心を閉ざしていた二人は、あたたかくてお節介な島の人々に見守られ、少しずつ打ち解けていく……。

幸せの黄色い風船

喪失と再生の物語。

小さな島が舞台。数年前の豪雨災害の悲劇に今も苦しむ漁師と挫折した元教師の女が互いに寄り添い、心の傷を癒し合う優しさ全開なヒューマンドラマ。

本作のキーとなる黄色い風船はもちろん山田洋次監督の名作『幸せの黄色いハンカチ』を想起させるものであり、劇中でもこのタイトルが言及されるシーンがあります。

「大切な人を待っているよ」

と。

本作において、この黄色い風船というアイテムに持たせた「意味」が非常にディープで感動しました。グッときましたよ。

泣くしかないっしょ。

ここはぜひ本編を見て感じてもらいたい注目ポイント。

多島美に癒される素敵な「島映画」

ゆったりと時が流れるような島の雰囲気が最高です。美しい瀬戸内海の景色、穏やかで優しい島民達。

多島美に心が洗われます。

個人的にこの手の小さな島を舞台にした人間模様を描く作品が好きなので、本作もバッチリ刺さりまくり!基本的に島民たちは優しくてお節介で暖かい人ばかり。海に囲まれているので雄大な景色に心奪われるし、癒し度満点。こんな島映画におデブちゃんがメインキャラで登場したら癒されすぎて大変ですな。(本作ではメインではいませんが)

昨年で言えば、小さな島が舞台の『凪の島』が良かったです。凪ちゃんとぽっちゃり君の目を通して家族の在り方、大人たちの悲喜こもごもを描いた傑作です。とても素敵な作品なのでオススメ。

素敵なセリフもいっぱい。

中盤、小林薫演じる凛子の父親が三浦透子演じる娘に語る言葉にグッときましたし、観る人それぞれに刺さるセリフがあると思います。

そして、とにかく東出昌大の寡黙な演技が素晴らしい!言葉ではなく表情や背中で雄弁に語っているんですよ。役者として一皮剥けた感がありました。

三浦透子も素晴らしい。彼女は『ドライブ・マイ・カー』以来、売れっ子ですな。最近は主演作の『そばかす』が話題になってました。今後も注目の女優さんです。

おデブはいる?

遠山雄さん演じる漁師デクが太めで可愛かったです。
出番はそれほどないですが、印象に残るキャラだったと思います。

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