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【映画】『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』中年おじさん頑張る系の良作

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アプローズ、アプローズ アイキャッチ画像

『un-triomphe』

ABOUT THE MOVIE

アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台(2020)
原題:Un triomphe
製作国:フランス
監督:エマニュエル・クールコル
出演:カド・メラッド、ダビッド・アヤラ、ラミネ・シソコ

公式サイト


いわゆる、「ラストに驚きと感動」が待ち受ける系のヒューマンドラマ。売れない俳優が刑務所の囚人たちを対象に演技講師を行う実話を基にしたお話。

あらすじを聞くと、囚人たちが困難にぶつかりながらも一致団結して公演に挑み、クライマックスは感動の嵐に包まれる!的なストーリーを思い浮かべるけど、そこは実話。予想を覆してきます。もちろん映画的な脚色は入ってるのだろうけど、実話とは思えないまさかの展開。

「ラスト20分間、圧巻の感動!」ってキャッチコピーが付いてますが、確かに感動したし泣きましたよ。トントン拍子に進むストーリーはテンポが良く、囚人たちも個性豊かで観ていて楽しいです。

自分はよく知らなかったのですが、サミュエル・ベケットの不条理劇「ゴドーを待ちながら」の内容を知っているとより本作を楽しめると思います。この演目がラストに効いて来るんです。素晴らしい。


で、囚人たちの中に、パトリックという髭デブおじさんがいるのですよ。彼には奥さんがいて、ムショ外での公演時に時々会ってはラブラブしてる姿が可愛らしい。中盤、酔っ払って全員が全裸で踊るシーンがあるんですが、突然そんなシーンぶっ込まれたらドキッとするじゃないですか。目の保養すぎて大変でした。しかも、完全無修正。配信やBlu-rayなどでもそうなのでしょうか。

シネちゃぶ
目の保養すぎた(笑)


パトリック役はダビッド・アラヤ。

おそらく見かけたことない俳優さんですが、フランス映画俳優の映画はなかなか日本に入って来ないのが残念なところ。フランスを代表するおデブ俳優ジェラール・ドパルデューの主演作でさえ入って来ないことが多々あります。本作が日本で劇場公開されたのは、作品のクオリティの高さもあってのことだと思いますが、とてもありがたいです。


本作のように中年おじさん達が頑張る系映画はたくさんありますが、同じ実話を基にしたフランス映画で『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』(2018)という作品があります。本作は冴えない中年男性たちがシンクロで人生をやり直すヒューマンコメディ。これを取り上げた理由は、もちろんメインにおデブちゃんがいるから。当然だけど、シンクロなので水着姿。セクシー!

この手の中年頑張る系は自分も同じ世代という事で、非常に元気をもらえて前向きになれる作品が多いです。ラストのスッキリ感が最高なのです。

『アプローズ、アプローズ』はスッキリした終わり方とはちょっと言えないところがありますが、フランスコメディらしい楽しい良作でした。

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