『ノースマン　導かれし復讐者』おデブが少なめなヴァイキング映画

予告編＆あらすじ

【シネちゃぶ度：★★☆☆☆】

9世紀、スカンジナビア地域のとある島国。10歳のアムレートは父オーヴァンディル王を叔父フィヨルニルに殺され、母グートルン王妃も連れ去られてしまう。たった1人で祖国を脱出したアムレートは、父の復讐と母の救出を心に誓う。数年後、アムレートは東ヨーロッパ各地で略奪を繰り返すバイキングの一員となっていた。預言者との出会いによって己の使命を思い出した彼は、宿敵フィヨルニルがアイスランドで農場を営んでいることを知り、奴隷に変装してアイスランドへ向かう。

ダークファンタジー的ヴァイキングワールド

『ウィッチ』や『ライトハウス』のロバート・エガース監督らしいダークで陰鬱なストーリー展開で描かれる主人公アムレートによる悲劇的で壮絶なる復讐譚。北欧が舞台なだけに神話やヴァイキング要素を絡めた内容が興味深い。時折、幻想的な映像を挿入してダークファンタジー風味をトッピング。

残酷で野蛮でケモノ的！

血生臭い野獣のような男たちの咆哮が全編に響き渡るヴァイキングワールド！ストーリー後半もそのヴァイキング的な野生性をフルに見せてくれると尚良かったのですが、アレクサンダー・スカルスガルドの熱演もあって最後まで飽きずに楽しめました。

あまり観たことのない映像表現があり、時々ハッとさせられる独特な描写がありました。最近観たデヴィッド・ロウリー監督の『グリーン・ナイト』も似た雰囲気のある作風でしたが、本作の方が全然好み。北欧神話好きとしてアガる要素が多いからというのもあったからかもしれませんが。

ちなみに、今回のアニヤ・テイラー＝ジョイはいつものように不思議ちゃんな雰囲気があって存在感抜群でした。

なんか、魔女っぽかったというか。

そう言えば、エガース監督の『ウィッチ』はアニャが主役でしたね。彼女のファンは満足できるのではないでしょうか。

GoTの巨漢マウンテンことハフソーさん登場

『ノースマン』はヴァイキングだとか北欧神話だとか、おデブさんが出てきそうな要素がたっぷりあるのに、ほとんど出てきません。

この手の半裸の男が雄叫びを上げるようなむさ苦しいい世界（笑）の映画を観る時は、イイ男がいないか隅々までチェックしたくなっちゃうのですが、あまり出てきませんでした。

残念。

中盤、ホッケーっぽい野蛮な競技を行うシーンで、『ゲーム・オブ・スローンズ』のマウンテン（シーズン4～8）ことグレガー・クレゲイン役で有名な巨漢ハフソー・ユリウス・ビョルンソン（Hafþór Júlíus Björnsson）が出演しています。

5分程度のシーンですが、相変わらず大きくてカッコ良かったです！

「ノースマン」にGoTのマウンテンことハフソー・ユリウス・ビョルンソン出てた♡ pic.twitter.com/7dbb6dVeg9

— シネちゃぶ (@cinechub_loaf) January 21, 2023