2023年劇場鑑賞 ★★☆☆☆ 映画

『ヨーロッパ新世紀』外国人労働者が働くパン工場のパンは食べたくない!?

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『ヨーロッパ新世紀』アイキャッチ画像

ABOUT THE MOVIE

邦題:ヨーロッパ新世紀(2023)
原題:R.M.N
製作国:ルーマニア、フランス、ベルギー
監督:クリスティアン・ムンジウ
出演:マリン・グリゴーレ、エディット・スターテ、マクリーナ・バルラデアヌ
上映時間:127分

公式サイト

シネちゃぶ度チェック

★★★★★:おデブが主役/完全なる癒し!
★★★★☆:おデブが準主役/大活躍!
★★★☆☆:おデブが脇役
★★☆☆☆:おデブがチラリ映る
★☆☆☆☆:全然いない…

予告編&あらすじ

【シネちゃぶ度:★★☆☆☆】

トランシルヴァニア地方の村。出稼ぎ先のドイツで暴力沙汰を起こしたマティアスが、この地に戻ってくる。しかし妻との関係は冷めきっており、森でのある事をきっかけに口がきけなくなった息子、衰弱した父への接し方にも迷う彼は、元恋人のシーラに心の安らぎを求める。ところがシーラが責任者を務める地元のパン工場が、アジアからの外国人労働者を迎え入れたことをきっかけに、よそ者を異端視した村人たちとの間に不穏な空気が流れ出す。やがて、そのささいな諍いは村全体を揺るがす激しい対立へと発展し、マティアスやその家族、シーラの人生をも一変させていく…。

公式サイト

不愉快極まりない人間社会の縮図

オンライン試写会にて鑑賞。

クリスティアン・ムンジウ監督の最新作。

多言語飛び交うルーマニア・トランシルバニア地方の村。

移民問題。

地元民と外国人労働者の対立。労働力輸出国なのに外国人を差別し排斥しようとする地元民の姿を強烈に見せつける。

民主主義とは何か。

大多数の中で個人の意見が殺される恐さ。

地元民は、外国人労働者が働くパン工場で作られたパンは食べたくないと言います。奴らが触ったパンは食べられないと。ゲイもそうなのかもしれないですな。ゲイが触ったパンなんて食べられないと言う人は、どこかの国(って、あそこかなぁ?)にはいるかもしれない。

まぁゲイに限らずですが。

誰もが平等であるべき教会からも彼らを追い出します。神父でさえも、人々が嫌がるからと教会に入れない。

結局、人間は非合理的な行動を起こす生き物であり、他者、自分とは異なる者、理解できない者を排除しようとする。

地元に根付いた者たちにとって、外から来る者は外敵という位置付けなのか、生存本能が働いてしまうのかな。

他民族の共生の難しさ。

日本でも同じで、文化が異なっても変わらない。

中盤の17分間長回しの集会シーンは圧巻。不愉快極まりないですが、人間社会の縮図のよう。本作の見所ですな。

最後は熊さんが出て来て意味深な感じで終わりますが、本作における熊の定義を考えると、なるほどってなります。かなり分かりにくいですけどね。

おデブはいる?

ちらほら、おデブおじさんが出て来ます。

メインキャストにはいないので、期待しちゃいけませんぜ。

クリスチアン・ムンジウ監督と言えば、『エリザのために』という作品があります。

こちらはおデブなパパさんが娘の大学試験合格のために裏工作に走るお話。

ルーマニア社会の暗部に斬り込む興味深い作品。


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