2023年劇場鑑賞 ★★★☆☆ おデブ俳優 映画

『フェイブルマンズ』光と闇のスピルバーグ

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『フェイブルマンズ』アイキャッチ画像

出典:IMDb

ABOUT THE MOVIE

邦題:フェイブルマンズ(2022)
原題:The Fabelmans
製作国:アメリカ
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ミシェル・ウィリアムズ、ポール・ダノ、セス・ローゲン、ガブリエル・ラベル、ジャド・ハーシュ、レイン・ファクターグレッグ・グランバーグ
上映時間:151分

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シネちゃぶ度チェック

★★★★★:おデブが主役/完全なる癒し!
★★★★☆:おデブが準主役/大活躍!
★★★☆☆:おデブが脇役
★★☆☆☆:おデブがチラリ映る
★☆☆☆☆:全然いない…

※この記事は本編に一部触れています。未鑑賞の方はご注意ください。

予告編&あらすじ

【シネちゃぶ度:★★★☆☆】

初めて映画館を訪れて以来、映画に夢中になったサミー・フェイブルマン少年は、8ミリカメラを手に家族の休暇や旅行の記録係となり、妹や友人たちが出演する作品を制作する。そんなサミーを芸術家の母は応援するが、科学者の父は不真面目な趣味だと考えていた。そんな中、一家は西部へと引っ越し、そこでの様々な出来事がサミーの未来を変えていく──。

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ダークサイド・スピルバーグ

スティーヴン・スピルバーグの新作は、自伝的作品。

映画に魅せられた少年が、8ミリカメラ片手に夢を追いかける爽やか青春時代を描く感動超大作!

…ではありません。

とてもパーソナルな作品で、万人受けするような内容ではないのが驚き。

スピルバーグって『ジュラシック・パーク』のような誰もがワクワクするエンタメ超大作と『シンドラーのリスト』のような超リアル志向なシリアスドラマを交互に作っているイメージがあります。

両方とも見応えたっぷりで面白い作品が多いですが、誰も傷付かないようなカラッと爽やかな映画ってあまりないんですよね。

シネちゃぶ
基本、怖いシーンがある。


『フェイブルマンズ』の冒頭、サミー少年が親に連れられて初めて観に行った『地上最大のショウ』で一番魅せられたシーンが、列車と車の衝突シーンだったりします。その後にオモチャで再現しちゃうあたり、ちょっと風変わりな子。

そんな怖い場面を夢中で撮影していた少年が、後に『激突!』という巨大タンクローリーにひたすら追いかけ回される恐怖を描くサスペンス映画で売れたというのも、何だか納得いく気がしました。


カメラ越しの現実は、彼の家族の姿と同様に必ずしもハッピーなものとは限らない。カメラは時に残酷な現実も映し出します。だとしても、少年は撮り続けるんです。家族や友人、自分自身をも傷付けながら。映画という呪いに取り憑かれても、愛してるんだからやめられない。そんな少年時代を過ごして来たからなのか、どの映画にもダークサイドなスピルバーグが潜んでいる感があるんですよね。

観る者に夢を与えるだけでは終わらないというか。

本作『フェイブルマンズ』は、そんな多くの人に感動と恐怖を提供し続けてきた誰もが知っている巨匠スピルバーグの誰も知らなかった原点を描いたもの。

全く派手さのない映画ですが、スピルバーグがこれまで培って来た映画技術を余す所なくぶち込んだかのような内容で、全く飽きる事なく夢中で観てしまいました。そこかしこに、映画のマジックが炸裂しているんです。

シネちゃぶ
それも超地味な形で。


特に終盤の流れが素晴らしいです。

ある重要な人物が登場し、超意味深なラストショットをかまして映画は終わります。

もう流石としか言いようがないですね。最高!

おデブはいる?

います。

【セス・ローゲン】

ポール・ダノ演じるサミーの父親の親友ベニー役。家族ぐるみの付き合いをしているおじさん。ノリはいつものセスなのですが、だいぶ痩せていて一瞬誰か分からなかったです。不覚。


【グレッグ・グランバーグ】

終盤、ホントに最後の最後に『HEROES/ヒーローズ』(マット・パークマン)や『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(スナップ・ウェクスリー)のグレッグ・グランバーグが登場します。出番は少ないですが、印象的。


その他、中盤でサミーが西部劇を撮影する時に太めのディーン(Lane Factor)が結構目立っていました。

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