おデブ主人公と美味しそうな料理の数々に釘付け
ABOUT THE MOVIE
邦題:デリシュ!
原題:Delicieux(2020)
製作:フランス・ベルギー合作
監督:エリック・ベナール
出演:グレゴリー・ガドゥボワ、イザベル・カレ
おデブな宮廷料理人マンスロンは、公爵主催の食事会でジャガイモ(当時は料理の食材としてはNG)を使った料理「デリシュ」を提供したことで貴族たちの反感を買い、解雇されてしまいます。彼は一時は料理への意欲を失いつつも、弟子志願の謎の女性ルイーズと息子の力を借りて、旅籠で貴族と庶民に分け隔てなく料理(幸せ)を提供していく美味しいお話。
いきなり初っ端からぶっとい指に釘付けにされ、熊さんみたいに太った主人公の可愛さにノックアウトされ、美味しそうな料理に目を奪われまくり。
何ですか、この映画は。
飯テロ映画、いや、飯熊テロ映画ですか。非常に口あたりの良い映画。
こんなの大好きに決まってるじゃないですか!
ぶっとい指で作られる料理の数々はなんとも美味しそうで、目にも優しい。全編に渡って可愛いおデブちゃんを楽しめるだけで幸せの極致なのに、それに加えて美味しそうな料理がたくさん出て来るんだから、もうたまりませんな。
本作はフランス革命前夜が舞台。
美食は貴族にだけ許された時代、宮廷料理人のマンスロン熊さんは、何を思ったか、俺の渾身の美食を味わえ!的に当時は悪魔の産物とされたジャガイモを使った料理を貴族に食わせてクビになっちゃいます。意外と破天荒野郎だったりします。
そんな熊さんが、当時としては考えられない身分に関係なく食事ができる場を提供するのです。
美食革命をもたらしたのは、おデブ熊さんだった!
可愛いマンスロン🐻に弟子志願する謎めいた女性ルイーズの設定も面白い。二人の微妙な距離感と心情が丁寧に描かれていて良かったと思います。彼女の正体は後半明らかにされるのですが、え、そうなの?という感じでちょっとビックリでした。
美味しそうな料理の数々とマンスロンの巨体。ダブルで目の保養になる良作でした。ありがとうございます。
ジョン・ファヴロー主演の傑作『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』もそうですが、おデブ&料理というジャンルを流行らせてほしいですな。癒し度がハンパないです。観ているだけで幸せになれます。気持ちが安らぎ、嫌な事も吹っ飛びそうです。
非常に健康に良さそうなので、この手の映画をもっとプリーズ!
グレゴリー・ガドゥボワについて
いかにも料理人という太い体型のマンスロン役は、グレゴリー・ガドゥボワ。
2022年になってから、彼の出演作の公開が『デリシュ!』で既に3作目。『オフィサー・アンド・スパイ』『キャメラを止めるな!』でも好演していましたが、本作は堂々の主役!彼の代表作になるのは間違いないのでは。
おデブが主役!公開してくれてありがとう!
ちなみに、ガドゥボワたんが紹介される時、『グッバイ・ゴダール!』がいかにも代表作のように書かれてる記事が多いのですが、期待して見るとガッカリします。超脇役です。彼を見るなら、上記の作品や『ザ・ゲーム 赤裸々な宴』『アルゴンヌ船の落としもの』などがオススメです。
ガドゥボワたんについては下記にまとめています。
美味しくて癒されるおデブ料理人映画3本
おデブが主役で美味しそうな料理がたくさん出てくる映画を3本紹介。
目の保養になります。
『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』
ジョン・ファヴロー監督・主演の大傑作。可愛いおデブ&美味しい料理と言ったら、これ。これほど幸せになれる映画はないです。
『厨房で逢いましょう』
ドイツ映画。孤高の天才おデブ料理人が、毎週のように厨房にやってくるエデンに最高の官能料理を提供する大人の恋物語。『デリシュ!』同様に幸せ気分に浸れる作品です。
『宮廷料理人ヴァテール』
17世紀のフランスに実在した天才料理人フランソワ・ヴァテールの生き様を名優デブ俳優ジェラール・ドパルデュー主演で描いた歴史大作。豪華絢爛、美味しそうな料理もたくさん出てくる作品です。