ABOUT THE MOVIE
邦題:『その道の向こうに』(2022)
原題:Causeway
製作国:アメリカ
上映時間:94分
監督:リラ・ノイゲバウアー
製作:ジェニファー・ローレンス、ジャスティン・チャロッキ
出演:ジェニファー・ローレンス、ブライアン・タイリー・ヘンリー、リンダ・エモンド、ジェイン・ハウディシェル、スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン
配信:Apple TV+
シネちゃぶ度チェック
★★★★★:おデブが主役/完全なる癒し!
★★★★☆:おデブが準主役/大活躍!
★★★☆☆:おデブが脇役
★★☆☆☆:おデブがチラリ映る
★☆☆☆☆:全然いない…
あらすじ
ジェニファー・ローレンスが演じる主人公のリンジーは、故郷のニューオーリンズで周りの環境に適応しようともがく外傷を負った帰還兵。リンジーは地元の自動車整備士ジェームズ(ブライアン・タイリー・ヘンリー)と出会い、2人は思いがけない絆を築き始める。
注目ポイント
ブライアン・タイリー・ヘンリーが熱演!
お腹が出てて可愛い!
スティーヴン・ヘンダーソンは癒し。
帰還兵と自動車整備士の友情
『その道のむこうに』はA24製作。
主演のジェニファー・ローレンスは自らプロデュースも務めています。素晴らしい作品なのですが、劇場公開されずに配信オンリーなのが非常に残念です。しかも、日本では視聴者の少ないApple TV+での独占配信・・・
Apple TV+は良質な映画やドラマがたくさんあり、独占して視聴者を限定してしまうのが非常にもったいと思うものばかりだったりします。ポール・ウォルター・ハウザー主演のおデブドラマとして超絶オススメの『ブラック・バード』も独占配信ドラマです。
そんな良質だらけのApple TV+で配信になった映画が、『その道のむこうに』。PTSDを抱える帰還兵のリンジーが太めの自動車整備士ジェームズと心を通わせていく様子を静かに描いていく90分強。劇的な展開はなし。起伏もなし。会話も少なめ。そんな淡々とした静かな小規模作品ながら、とても胸に迫るものがありました。
ただ気を許せる「友人」がいる事の大切さ。それは男女であろうが同性同士であろうが関係なく、ただそばにいてくれるだけで気持ちが落ち着く人。日々忙しなく生きる現代人は、相手を思いやり寄り添う気持ちが薄れてきているように思える。そんな我々に向けた強いメッセージが静かに伝わってくる傑作。
とにかくお上品。
音楽もセンス良し。
余韻も素晴らしい。
気持ちを落ち着けて、全編に漂う濃密な空気感に身を委ねながらじっくりと味わいたい作品です。
朝は一緒にコーヒー。
夜は一服してくつろぐ。
たまに料理。
太ったジェームズからそんなふうに一緒に暮らさないかなんて言われたら、自分ならもちろんすぐに彼の家に飛び込みますよ。オッケーですよ。
ブライアン・タイリー・ヘンリー最高演技
ジェニファー・ローレンスはもちろんすばらしいのですが、オスカー女優を前にして一歩も引かずに見事な演技を披露したブライアン・タイリー・ヘンリーが素晴らしすぎる。抑えた演技で、リンジーと心を通わせていくジェームズを好演しています。薄着のシーンが多く、お腹の出具合がくっきりで終始釘付けです。可愛い。本作のハイライトでもある後半のプールシーンでは、ちょっとドキドキしてしまいました(笑)
体型的には『ブレット・トレイン』(2022)で熱演したレモン役とそれほど変わらなくて、ぽっちゃりで可愛いかったです。
それにしても、ほぼ二人だけの会話劇に近い作品に、彼がオスカー女優とダブル主演って凄くないですか。
前述のレモン役や『エターナルズ』のファストス役も記憶に新しいところですが、着実に実績を積み上げてきた結果と言えそうです。本作『その道の向こうに』での見事な演技は既に各賞で話題になっており、オスカー男優賞も夢ではないかもしれないです。
期待です!
スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン
リンジーの担当医ルーカス役でスティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソンが出演しています。彼は『フェンス』(2016)や『DUNE/デューン 砂の惑星』(2020)のスフィル・ハワト役でお馴染みの可愛いぽっちゃりおじいちゃん。ディズニープラスで配信中の『DEVS』(2020)でも好演しています。
時々見かけると嬉しくなっちゃう系の俳優さん。
いつもでっかい体で場をさらっていきますね。優しさ溢れる素敵な役者さん。本作は出番は少なめながら、包み込むような抱擁感で印象に残る演技を見せてくれます。
新作は『DUNE/デューン』の続編。楽しみ!