ABOUT THE MOVIE
邦題:バカ塗りの娘(2023)
製作国:日本
監督:鶴岡慧子
出演:堀田真由、坂東龍汰、宮田俊哉、片岡礼子、酒向芳、松金よね子、篠井英介、鈴木正幸、ジョナゴールド、王林、木野花、坂本長利、小林薫
上映時間:118分
シネちゃぶ度チェック
★★★★★:おデブが主役/完全なる癒し!
★★★★☆:おデブが準主役/大活躍!
★★★☆☆:おデブが脇役
★★☆☆☆:おデブがチラリ映る
★☆☆☆☆:全然いない…
予告編&あらすじ
【シネちゃぶ度:★☆☆☆☆】
青森県弘前市。津軽塗職人の青木清史郎(小林薫)と父の仕事を手伝う娘・美也子(堀田真由)が、年季の入った工房で作業をしている。工房からは漆が何度も塗られ、研がれ、その音だけが響いている。美也子は、高校卒業後、特にやりたいことが見つからず、家計を助けるために近所のスーパーで漫然と働きながら家業を手伝っていた。
幼い頃から人とコミュニケーションを取るのが苦手で、恋人や仲のいい友人もおらず、家とスーパーを往復する毎日。唯一心を開ける存在は隣に住む吉田のばっちゃ(木野花)だ。父・清史郎は、文部科学大臣賞を獲ったこともある津軽塗の名匠だった祖父から津軽塗を継いだが、今は注文も減ってしまい、さんざん苦労しているようだ。そんな青木家は、工房の隣に建つ自宅で父娘の二人暮らし。家族より仕事を優先し続けた清史郎に愛想を尽かして、数年前に家を出ていった母(片岡礼子)。父と祖父の「津軽塗を継いでほしい」という期待を裏切り家業を継がないと決め、美容師となった兄・ユウ(坂東龍汰)。気づけば家族はバラバラになっていた。
幼い頃から漆に親しんできて、津軽塗の仕事が好きだが、堂々とその道に進みたい、と公言できずにいた美也子だったが、ある日、父に久しぶりの大量注文が入り、嬉々として父の手伝いをすることに。そして、花屋で働く青年・鈴木尚人(宮田俊哉)との出会いをきっかけに、漆を使ってある挑戦をしようと心に決める。しかし、清史郎は津軽塗をやっていくことは簡単じゃないと美也子を不器用に突き放す。それでも周囲の反対を押し切る美也子。その挑戦が、バラバラになった家族の気持ちを動かしていく――。
公式サイト
サステナブルな漆のように
「バカ塗りの娘」
— シネちゃぶ (@cinechub_loaf) September 6, 2023
津軽塗職人の父、内向的な娘、家業を継がないゲイ兄。漆に魅せられていく娘を通し、伝統工芸が抱える問題にも触れつつ家族の絆を描く良作。前半で描かれるバカ塗り工程が超丁寧!何度も塗り替え可能なサステナブルな漆の如く、人生ひたむきに何かに情熱を傾ける生き方を選択したい。 pic.twitter.com/6MVOdiaP0e
バカ塗りというのは、津軽塗のことで、塗っては研いで塗っては研いでを繰り返す工程のこと。
津軽塗職人の父と彼を手伝う娘。父の思いに反して家業を継ぐ気がないゲイの息子(同性婚のためにイギリスに飛んじゃいます)。
伝統工芸と事業継承問題。
前半で詳細に描かれる塗り工程のように物語もバカ塗りの如く丁寧に紡がれます。内向的だけど芯の強い娘さんが津軽塗の世界に本格的に踏み込んでいく様がいい。
漆というのは、塗り替えることができるので、とてもサステナブル。人生も何度もやり直す事ができる。娘の美也子は自分の生き方を自分で選択して生きようとしている。そんな前向きな姿に胸が熱くなる良作でした。
漆という日本の伝統工芸品の良さが伝わる素敵な作品。
「ジャパン・ディグニティ』が原作とのこと。読んでみたい。
おデブはいる?
おデブはいません。