2023年劇場鑑賞 ★★★☆☆ おデブ俳優 映画

『オットーという男』デブの保温力が・・・色々あっさり感な良作

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『オットーという男』アイキャッチ画像

ABOUT THE MOVIE

邦題:オットーという男(2022)
原題:A Man Called Otto
製作国:スウェーデン・アメリカ
監督:マーク・フォースター
出演:トム・ハンクス、マリアナ・トレビノ、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、レイチェル・ケラー、ケイリー・ハイマン、キャメロン・ブリットン
上映時間:126分

公式サイト

シネちゃぶ度チェック

★★★★★:おデブが主役/完全なる癒し!
★★★★☆:おデブが準主役/大活躍!
★★★☆☆:おデブが脇役
★★☆☆☆:おデブがチラリ映る
★☆☆☆☆:全然いない…

※この記事は本編に一部触れています。未鑑賞の方はご注意ください。

予告編&あらすじ

【シネちゃぶ度:★★★☆☆】

町の嫌われ者でいつもご機嫌斜めなオットー。曲がったことが許せない彼は、近所を毎日パトロールしてはルールを守らない人に説教を垂れ、挨拶をされても仏頂面で、野良猫には八つ当たりをするなど、面倒で近寄り難い存在だった。しかし、そんなオットーも人知れず孤独を抱えている。最愛の妻に先立たれ、仕事も失った彼は、自らの人生を終わらせようとしていた。ところが、向かいの家に越してきた陽気な女性マリソルとその家族が、なにかと邪魔をして、死のうと思っても死ぬことができない。しかし、そんな迷惑なはずの一家の出現が、彼の人生を変えてくことになる。

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『オットーという男』と『幸せなひとりぼっち』

『オットーという男』は、傑作スウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』(ロルフ・ラッスゴード主演)のリメイク。最愛の妻を亡くして後を追うことを考えている偏屈じいさんが、隣に越して来た陽気な奥さんや隣人達との交流を通して心を開いていく感動のヒューマンドラマ。

トム・ハンクスが演じると良い人感が滲み出て偏屈ジジイには見えないところはありますが、これがとても良いのです。彼の繊細な演技のおかげで、非常に心温まる作品が生まれました。

誰にでもオススメできる良作だと思います。

シネちゃぶ
でも大事なシーンを省いたのはなぜ?


『オットーという男』は、オリジナルの『幸せなひとりぼっち』にほぼ忠実なのですが、いくつかの重要なエピソードが省略されています。そのせいか、オットーが口うるさい偏屈な男になった理由が分かりにくいのです。オリジナルでは、しつこいほど何度も出て来る回想シーンを見ていれば分かるようになっていました。

父親のエピソードがバッサリ。

『幸せな~』では回想シーンで主人公オーヴェの父親が出てきます。大人しい性格だけど真面目で車好きでお人好し。オーヴェはそんな父の影響から車にこだわるようになります。親友と車の好みの違いで仲違いするシーンはクスッと笑えるユーモアのあるものでした。『オットー』にもありますが、随分あっさりとした描写でした。

愛する奥さんのエピソードもあっさり。

妻との出会い
結婚
バス事故
看病
車椅子用のスロープ作り
妻の教師としての復帰

『オットーという男』ではこれらがほとんど省略されてしまったので、泣きどころが分からなくなってしまいました。

泣きましたけど。

おそらく、主人公の過去にフォーカスして人間性を炙り出していくのではなく、隣に引っ越してきた陽気なマリソルさん含め街の住人達との交流を通してオットーの人間的魅力を少しずつ引き出す展開に重きを置いたんでしょう。人と関わり互いに支え合う大切さをトムの素晴らしすぎる演技でハートウォーミングにじっくりと描く作品にしたかったのかなと。

押さえる所はしっかり押さえられており、誰もが温かい気持ちになれる手堅く纏められた素敵な作品に仕上がっています。

『幸せなひとりぼっち』とは少し方向性の異なる映画として観ればいいのではないかなと。両作ともに、生きること、人との関わりの大切さをテーマにしているという点では同じです。

良作。


『幸せなひとりぼっち』は、上述の通り奥さん関連のシーンを丁寧すぎるほど描いており、主人公の悲しみや苦しみが深く理解できてめちゃくちゃ切ないし、名ラストシーンは大号泣必至!

主演のオーヴェ役は、童貞おデブ農夫と謎の美女の恋愛を描いた傑作『太陽の誘い』のロルフ・ラッスゴードです。超オススメのおデブ映画の1本です。

デブの保温力 by キャメロン・ブリットン

隣人ジミー役は、『マインドハンター』(エドモンド・ケンパー役)や『アンブレラ・アカデミー』(ヘイゼル役)のおデブ俳優キャメロン・ブリットン。

『幸せなひとりぼっち』のジミーとほぼ同じ役柄ですが、出番は今回の方が多い!

ウォーキングする姿が可愛い!

時々、オットーの前に現れる優しき隣人。いいね。

『幸せなひとりぼっち』の中盤には、ジミーが「デブの保温力(裸)」で凍える猫を温める必見シーンがあります。

シネちゃぶ
デブの保温力!!


強力すぎるパワーワード!!

当然、『オットーという男』にもあると思ったし、キャメロンが裸になるのか!?とちょっとドキドキしながら観ていたら・・・

まさかの服の上から!!!!

なぜ!!(泣)


本作は、オリジナル同様に猫映画です。

猫が可愛いので、猫好きにもオススメですよ。

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